宇宙誕生の謎を解き明かす次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の日本への誘致をめぐり文部科学省研究振興局は7日、「現時点で誘致の表明には至らない」との見解を示した。誘致の是非に関する学術界のさらなる議論が必要と判断。国際的な意見交換を継続する。

 東京都内で開催された、国内外の素粒子研究者らの会合で説明した。

 ILCは建設に7千億~8千億円がかかるなど巨額の負担が発生する。文科省は、大規模な予算が必要となる大型研究を計画する際に判断基準となる日本学術会議の「マスタープラン」に、ILCが取り上げられるかどうかを重視している。

 次のマスタープランは2020年に策定されるが、日本学術会議は昨年12月、費用対効果を根拠に「(誘致を)支持するには至らない」と意見表明している。

 国際的な物理学者のチームが13年、ILCの建設候補地として宮城・岩手両県の北上山地を選定。7日までに誘致について意思表明するよう日本政府に求めていた。