国際リニアコライダー(ILC)計画を巡り、日本政府は7日、国内誘致の可否に関する見解を初めて表明する。世界の主要な加速器研究所の所長らでつくる国際将来加速器委員会(ICFA)が東京都内で開く国際会議の中で、文部科学省の幹部が説明する予定。誘致に前向きな態度を示せば今後国際協議に移行し、実現へ前進する可能性もあり、発言内容が注目される。

 国際会議は東京都文京区の東京大で午前9時に始まり、非公開で協議。文科省からは磯谷(いそがい)桂介研究振興局長らが出席する予定で、会議冒頭で政府見解を示す。その後、別室で午前10時から報道陣に説明する。

 その内容を踏まえて午後5時45分から、ICFAのジェフリー・テイラー議長と下部組織のリニアコライダー国際推進委員会(LCB)の中田達也委員長、高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)の山内正則機構長が共同で記者会見。今後の対応を示す見通しだ。

 ILCを巡ってはICFAの下部組織リニアコライダー・コラボレーションの幹部が昨年12月来日し、日本政府の意思表明期限として「3月7日」を提示した。文科省の検討依頼を受けた日本学術会議は計画の学術的意義は認めた一方、国際経費分担など課題を挙げ「現状では誘致を支持するに至らない」との回答書を提出。誘致の可否は政治判断に委ねられた。

 計画実現を訴えてきたKEKの元機構長で県立大の鈴木厚人学長は「研究者組織は日本政府に最終的な誘致判断ではなく、まずは国際協議の開始を求めている。次期欧州素粒子物理戦略(2020~24年)の検討が始まっている中、前向きに受け止められる見解が必要だ」と展開を注視する。