県警(島村英本部長)は県内各署で、東日本大震災の記憶を若い世代の警察官に伝える教養活動に力を入れている。震災から間もなく8年となり、県警は警察官全体の3割に当たる約600人が震災後の採用となった。講演や映像、語り合いなどを通して当時の状況を共有。次なる災害時に住民と警察官自身の命を守るため、粘り強く伝承活動を続けている。

 撤去したがれきの下から亡くなった孫娘を見つけた男性の涙、「流されてる。命の危険を感じる」との無線が最後になった同僚の声…。盛岡西署(工藤実署長)が1日に行った「震災伝承教養」には約40人が参加し、当時被災地にいた同署員3人が発表。直面した厳しい現実を署員で共有した。

 県警航空隊の山口滋警部補(44)は津波にのまれる大船渡市や陸前高田市の空撮写真を見せながら、緊迫の飛行を振り返った。2008年の岩手・宮城内陸地震で花巻空港が混雑した教訓から運用調整会議が設置され、震災では混乱なく活動できたとし「過去の経験を生かし実践する。それに尽きる」と強調した。