東日本大震災で被災した陸前高田市竹駒町のつばき油製造、石川製油が念願の本設店舗での製油・製粉事業を始めた。被災から立ち上がった代表の石川秀一さん(70)、春枝さん(69)夫妻は思いを込めてつばき油を搾っている。

 4日は市内で集めたツバキの実約60キロを製油。工場内には独特の香りが立ちこめ、金色のつばき油が滴り落ちた。

 同社は半世紀以上つばき油の加工や米粉を製造してきたが、後継ぎの長男政英さん=当時(37)=を津波で失い、工場、自宅も被災。悲しみに暮れた石川さん夫妻は一度は廃業を決めた。

 だが、全国のファンから再開を待つ声援が届く。孫の叶翔(かなと)さん(高田一中2年)が自由研究で熱心に搾油を手伝う姿にも後押しされ、2017年に仮設店舗で製造を再開した。

 商品「気仙椿(つばき)」は120グラム1380円(税込み)、18グラム580円(同)。市内のスーパーなどで購入できる。問い合わせは石川さん(090・7935・6976)へ。