三陸鉄道リアス線が23日開通した。1984年春の開業、東日本大震災後の2014年春の南北リアス線全線復旧に次ぐ、3度目の「誕生日」。私とほぼ同い年の三鉄は長く取材でお世話になっているだけに、こみ上げるものがあった。

 復興まちづくりが一段落した当地では、各面に影を落とす少子高齢化問題を痛感する日々だった。その中で、古里の現状と課題を直視して将来像を考える高校生が印象的だった。気付きは初めの一歩。高校時代に考えが及ばなかった自分が何だか恥ずかしくなった。

 久慈市の高齢者はとにかく元気だ。高知市生まれの「いきいき百歳体操」実践者は千人を突破。皆さんの目は生き生きとしている。健康長寿を保ち、ぜひ若者たちとの世代間交流にも発展させてほしい。

 沿岸支局勤務も3度目だった。震災後では計6年間、海と共に暮らした。あの日から8年。住民と外部の人々との関わりは、被災地支援から復興支援、そして未来に続く交流へと進化しつつある。出会いが、つながりへ-。私自身も当地と結ばれた糸が心のよりどころになるだろう。

 旅立ちの春。今月いっぱいで久慈支局を離れることになった。同じ時間と空間を共有できた全ての方々に感謝したい。人生の「マイレール」を敷くのは自分自身。反省はあっても、後悔のない軌跡を描いていきたい。

(小野寺卓朗)