超大型加速器・国際リニアコライダー(ILC)の取材に関わって6年ほどとなり、7日の政府見解の表明を注視していた。誘致表明にまでは至らなかったが、政府が計画に対して「関心」を示したことで、誘致への望みをつないだ。

 一関支社に来て2年5カ月。建設候補地の一関市は市民への啓発を目的に研究者による中学生への特別授業や市民が研究者と気軽に意見を交わすサイエンスカフェなどを行い、ILCへの関心は高まっている。

 特にも若者が高い関心を示す。一関一高生は誘致実現を求める署名を自主的に集めたり、一関高専の学生が地元企業などとの共同研究で全国的に高い評価を受けるなど、一関の将来に希望を抱いて取り組む姿に感銘を受けた。

 一方、一部の市民からはILCの実験で生じるとされる放射性物質や地震などへの不安も出ている。それらの解消に向け、今後も研究者や行政と市民は、相互に膝詰めで議論してほしいと願う。

 ライフワークともいえるILC取材。一関支社に勤務している間に誘致の可否が出るものと思っていたが、4月から部署が変わるだけに複雑な心境だ。今後は取材を通して直接関わることはできないが、ILCと一関地域の動向を見続けていきたい。

(三浦隆博)