【東京支社】「平泉の文化遺産」世界遺産拡張登録検討委員会(委員長・田中哲雄前東北芸術工科大教授)は23日、東京都で第15回会合を開いた。県や一関、奥州、平泉の3市町が拡張登録を目指す5資産の課題への対応や保存管理上の課題を報告し、委員らが意見交換した。

 委員6人を含む約30人が出席。拡張登録を目指す骨寺村荘園遺跡(一関市)、白鳥舘遺跡、長者ケ原廃寺跡(奥州市)、達谷窟、柳之御所遺跡(平泉町)の担当者が2018年度の取り組みを報告した。

 課題とされている無量光院跡と柳之御所遺跡の物理的一体性ついては、二つの遺跡の位置関係が浄土思想でこの世とあの世を意味する「彼岸と此岸(しがん)」の考え方を基に設計されたとする説明案が出た。これに対し委員らは「学術的にその考え方が遺跡に表れていることと、それを拡張登録に向けた戦略として使うかは別の問題で、まだ議論が必要だ」と指摘した。