【大阪支社】バットをスコアブックに持ち替え、憧れの地に立った。23日に開幕する第91回選抜高校野球大会に出場する盛岡大付野球部のマネジャー、足野友祐さん(3年)は20日、兵庫県西宮市の甲子園球場で行った練習でノックの補助を務めた。選手としての出場を夢見て強豪校の門をたたいたが、1年の秋に突如病に倒れた。一時は退部を考えたが一念発起し、チームを縁の下で支え続ける道を選択。25日の初戦は記録員としてベンチ入りする。

 甲子園練習でボール袋を肩から下げ、シートノックの補助を務めた足野さん。目を合わせずともあうんの呼吸で、次のボールを関口清治監督に素早く手渡す。

 足野さんは北上市出身。北上中時代は地元のリトルシニアチームで内野手として活躍した。別のチームだったいずれも3年の及川温大(あつひろ)主将や小野寺颯斗(はやと)内野手、佐々木俊輔内野手ら今大会チームの主力は顔見知りで、盛岡大付入学後に「甲子園に行こう」と誓いを立てた。

 足野さんに異変が起こったのは1年の秋だった。練習前に全員で甲子園に向けた目標を唱和している最中、突然意識を失い、救急車で搬送された。体内に酸素が行き渡らないことが原因と分かったが、その理由は不明のままで、手足にはしびれが残った。