国際リニアコライダー(ILC)の誘致を目指す東北ILC準備室(室長・鈴木厚人県立大学長)は17日、一関市と奥州市で住民向けセミナーを開き、施設概要や安全確保策などを解説した。

 一関市大東町の大原市民センターでは約110人が参加。同室の地域部門長で県の佐々木淳理事はILCを巡る最近の社会情勢を説明。高エネルギー加速器研究機構(KEK、茨城県つくば市)の道園真一郎教授ら研究者3人が技術面について解説した。

 実験で加速を終えた粒子を吸収する「ビームダンプ」に生じるとされる放射性物質トリチウム(三重水素)の質問に対して研究者は「限られた室内で厳重に閉鎖管理し、漏水遮断システムも含めて二重三重の対策を講じる」と説明した。

 地震を不安する声には「地中の揺れは地上より小さく、ILCの耐震性も高い。停電の際はビームが停止する」と述べた。

 参加した一関市大東町摺沢の会社員遠藤勇二さん(46)は「安全対策について納得できる部分もある。今後も説明の機会を設けてほしい」と感想を述べた。

 準備室は東北ILC推進協議会が置く実働組織。奥州市江刺大通りの市江刺総合支所では約40人が参加した。