陸前高田市広田町の国保広田診療所(岩井直路(なおみち)所長)は14日から、がん看護ケアの無料よろず相談窓口「ヒロピス」を始める。担当するのは全国のがんセンターで勤め、昨年10月から同診療所に勤務する広田町出身の看護師藤井縁(ゆかり)さん(50)。診療所での無料相談窓口は県内初で、全国でも珍しい。東日本大震災に見舞われた古里への恩返しを胸に、医療資源が豊かではない地域のがん患者や家族らにしっかりと寄り添っていく。

 相談窓口は毎週木曜日の午後に受け付け、がん患者や家族、看護ケア関係者らが対象。苦痛や悩み、不安などについて傾聴しながら一緒に考え、支援する。

 日本では1981年以降、がんが最多の死因となっており、本県でも2016年には4521人、気仙圏域では299人が亡くなった。緩和ケアを含めた医療体制が必要となっている。

 県によると、がんの相談窓口はがん診療連携拠点病院に指定されている岩手医大と県立9病院に設けられている。沿岸部では県立釜石、宮古、大船渡、久慈の4病院にあるが、診療所での無料相談窓口はなかった。