期待と緊張感 リアス線開通見据え続く訓練

 三陸鉄道(中村一郎社長)は3月23日、JR山田線(釜石-宮古間、55・4キロ)の移管を受け、大船渡・盛-久慈間の163キロがリアス線として一つにつながる。鉄路復旧を強く望んだ沿線自治体や住民の声が実り、まちに再び列車が走る。

【訓練運転】運転席横から見た山田町中心部。線路沿いでは住宅再建が進む=2月11日

 津波で破壊された橋や駅は復旧した。「ひょっこりひょうたん島」の蓬莱島をモチーフに建設された大槌駅をはじめ、ユニークな駅舎も完成。魅力あふれる移管区間のレールでは連日、緊張感が漂う訓練が続いている。

【大槌駅】人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルの一つとされる同町にある島をモチーフにした駅

 釜石市出身の運転手、菊池弘充さん(54)はこれまで南リアス線の運転を担当。新しく移管される区間で2月14日から訓練運転を行っている。「踏切やカーブなどが多く気を使う線区だが、お客様に安心して乗っていただきたい」とハンドルを握る手に力が入る。

【運転士】ハンドルを握る運転士の田母神夏美さん

 運転士たちの士気も上がる。三鉄3人目の女性運転士、田母神夏美さん(25)は「運転士として、新しい区間を運転できることは楽しみ」と、全線開通を心待ちにする。「北リアス線と南リアス線にはない景色を楽しんでもらえるはずだ」と期待する。

〝復興の灯〟三陸鉄道が一つにつながるまで②