津波で二度と人が死なないために-。釜石東中3年で東日本大震災に遭い、今春県立大総合政策学部を卒業する釜石市橋野町の菊池のどかさん(23)は11日、一時開館する同市鵜住居(うのすまい)町のいのちをつなぐ未来館で震災の経験や教訓を伝える。釜石の奇跡(出来事)とされる避難行動で生き延びたあの日から8年。「この場所で自分の経験を生かし、恩返しする」と誓い、4月から同館常駐職員として未来の命を守り続ける。

 未来館などが立つ鵜住居駅前エリアでは10日、関係者が荷物を搬入し、一時開館の準備を進めた。同館は震災時、児童生徒が高台に避難した状況を時系列のパネルで詳細に紹介。菊池さんは「中学生だった自分の思いや経験に向き合い、誠実に伝えることが大切だ」と語る。

 8年前の3月11日。大津波警報のサイレンが鳴る中、小学生と手をつなぎ、より高い場所へと必死に逃げた。何度も地震が発生し、地面が揺れた。避難を促す住民の姿や泣き叫ぶ声を今も鮮明に覚えている。