「1年生になったら-」と、春を待つ今頃だったろうか。就学に向けて子どもとさまざま準備した。名前の読み書きに、通学路の確認、そして和式トイレ。商業施設に出掛けて練習もした

▼家庭はもとより、公共施設の多くで洋式化が進む。しゃがんで用を足す経験がほとんどなく、粗相したら大変との親心だ。同じような子もいたとみえ、慣れるまで校内の数少ない洋式トイレに列ができたらしい

▼寒い時期には「座ると、お尻がびっくりする」と言っていたのも思い出す。そんな県内の公立小中学校の洋式化率は約4割。国の方針を受け、今後の数年間で改修が進むという。児童生徒ならずとも歓迎したい

▼かつてのトイレには暗い、汚い、臭い、といった負のイメージがつきまとう。今の子どもにとって快適に利用できる環境だろうか。便器だけが理由でなくても、用便をためらうようでは健康にも影響するだろう

▼学校は、災害時に避難場所ともなる。足腰の弱い高齢者や障害を持つ人だけの問題ではない。昨今の生活様式の変化を考えれば、誰もが使いやすいユニバーサルデザインの視点からも洋式化が望まれるゆえんだ

▼異常高温が続く夏ともなれば、暑さ対策が心配される。エアコンは必需品ともいえる存在。子どもや先生が学習に熱中できるよう、こちらの整備にも知恵を絞りたい。