宮古市の黒森神社を本拠とする国指定重要無形民俗文化財の黒森神楽は3日、北上市さくら通りのさくらホールで北上巡行を行った。同神楽を題材にしたドキュメンタリー映画「廻(まわ)り神楽」(遠藤協(かのう)、大沢未来共同監督)も上映し、観衆は神楽が果たす役割に思いを寄せ、舞を満喫した。

 3月までの南回り巡行の一環で同市村崎野の東北文化財映像研究所(阿部武司所長)が巡行宿となり開催。東日本大震災後に同神楽が犠牲者の魂を鎮め、復興を願う人々を勇気づけてきた様子や、沿岸部の人々の信仰などを描いた「廻り神楽」を上映した。

 神楽衆は米粉を水に溶いたシットギを観衆の額に塗って無病息災を祈り、にぎやかな太鼓や鉦(かね)の中、大蛇(おろち)退治や山の神舞など10演目を披露。勇壮な舞のほか、観衆も巻き込んだ軽妙なやりとりもあり、会場は拍手と笑いで満ちた。