NIEアドバイザー・長根 いずみ

委員会活動の一つに

長根 いずみさん

 新聞スクラップは、新聞を読んでお気に入りの記事を見つけ、切り抜き、ノートやスクラップシートに貼り、要旨や感想・意見をまとめ、紹介する活動です。

 語彙(ごい)が豊かになり、読解力が身に付きます。グループによる交流はコミュニケーション能力を磨き自己有用感も高めます。家庭の新聞離れが進む昨今、学校で取り上げたい活動ではないでしょうか。学校全体で新聞スクラップに取り組む仙北中の例を紹介します。

 【手だて1】 「時間」は朝読書の時間(10分間)、1カ月に1週間-を設定。全校や学年の朝会があるので活動は週3、4日です。当初は夏冬の長期休業中の課題とし、休み明けの1週間で取り組みました。

 【手だて2】 新聞は各家庭の新聞を使うとともに、購読していない家庭の生徒には学校に届く新聞を保管し活用するようにします。スクラップシートとコメントシートを用意します。

 【手だて3】 活動でどんな力が付くかを生徒に示し意欲の喚起を図ります。例えば「高校や大学の入試で求められる思考力、判断力を付ける」などです。

 【手だて4】 生徒会の新聞委員会の活動の一つにします。新聞の準備や切り抜きの連絡、スクラップシートの配布や当日の進行を新聞委員が行い、生徒主体の活動とします。進め方のマニュアルを作り、担任は生徒の活動を支援します。

 【手だて5】 活動の手順は①事前=お気に入りの記事の切り抜き②1日目=スクラップシートに記事を貼り再度読む。他の人に読んでほしい箇所にペンで印を付ける③2日目=コメントシートに要旨と感想・意見をまとめる④3、4日目=グループ交流や学級でプレゼンテーション。付箋に友人のスクラップの良い点を書いて貼り、評価し合う⑤スクラップは、ファイルにとじクラスごとに廊下に掲示する。

 全校スクラップは、読む力を継続的に育て、掲示や交流で社会への関心を高める効果を生みます。


盛岡・仙北中教諭 長根 いずみ(ながね・いずみ)

 東京、埼玉で講師を務め84年、二戸・仁左平中に赴任。14年から仙北中勤務。二戸時代から古典新聞や班新聞作りを指導し、見前南中勤務の05年、全校スクラップを行うなどNIEを始める。13年から日本新聞協会認定NIEアドバイザー。NIE全国大会盛岡大会では新聞の読み比べの授業を公開。60歳。盛岡市生まれ。