文部科学省が小中学校への携帯電話やスマートフォンの持ち込みの原則禁止通知を見直す方針を示した19日、県内の学校現場には波紋が広がった。家族間の連絡手段として児童生徒を中心に歓迎の声が聞かれる一方、依存や会員制交流サイト(SNS)のトラブルなど弊害への懸念も強い。学校での「スマホ解禁」には、節度ある使い方やルールの徹底が不可欠。子どもたちの高い所持率という現実もあるが、県教委は慎重に検討していく構えだ。

 文科省が検討に着手するきっかけとして、災害時の緊急連絡手段として容認する自治体の動きがある。昨年6月、登校時間帯に最大震度6弱の大阪府北部地震が発生した同府は、全国に先駆けて小中学校への持ち込みを容認。校内ではかばんにしまい、操作禁止を条件とした。

 本県を襲った2011年の東日本大震災では各地で電波が届かず、携帯電話が機能しなかった。小学生3人の子を持つ久慈市大川目町の塾経営三国衣利香さん(39)は「災害時も電波がつながりにくく、逆に混乱することも考えられる。学校の集団行動に任せる部分が大きい」と今回の流れに首をかしげる。

 県教委は文科省の09年の通知どおり、小中学校への持ち込みは認めていない。橋場中士(あつし)生徒指導課長は「教育活動に不要としている学校がほとんどだ。安全の観点から持ち込みを考える場合は、慎重に検討したい」と今後の国や他県の動向を注視する。