「すごく似合ってますね」「和菓子みたいな色でかわいい」。お互いに感想を言い合い、自然と笑顔になる。着物姿で街を歩くイベント「ゆるキモノ歩き」は2月10日、盛岡市内で行われ、参加者は思い思いの着こなしを楽しんだ。

 イベントは二部制。第一部は同市中ノ橋通1丁目の「鉄瓶の多い料理店 engawa(エンガワ)」(旧唐たけし写場、2019年初夏オープン予定)で着付け教室を行った。参加者はすぐに打ち解け、それぞれが持参した着物を見せ合ったり、防寒対策を教え合うなど生き生きとした様子。事前に着替えてきた人も含めた全員で手順を確認し、初心者には周囲の参加者が丁寧に指導していた。

 第二部は着物姿でひなまつりを見学。同市清水町の南昌荘に歩いて移動し、展示中のひな人形を鑑賞した。「一緒に見て回れてうれしい」「普段と違う緊張感やわくわく感がある」と喜び、記念写真を撮る姿も見られた。

南昌荘を見学し、記念写真に納まる山口茜里さん(左から3人目)ら

 イベントを企画したのは盛岡市の大学院生山口茜里さん(24)。山口さんは大学生の時に読んでいた雑誌などの影響で、着物に靴を合わせるような派手な服装に興味を持った。その後、着物が制服の居酒屋でアルバイトをして着付けを習得。祖母の家に行くときや、演劇を見るときに着物で出掛けるようになった。

 転機になったのはフェイスブック上でのつぶやきだった。18年11月、「1人だと人の目が気になるし、同世代で同じ趣味の仲間がいたらいいのに」と何気なく「盛岡、岩手に着物女子・着物好きはいないのかな。気軽な感じの着物女子会とかやりたいな」と投稿したところ、「実は着たい」「私も」などとコメントが数件寄せられた。

 興味を持ってくれた人たちとやり取りをするうちに「まずは作戦会議をしよう」と同年12月、同市内でイベント「ゆるキモノ談義」を開催。市内外から男女9人が集まり、情報交換や今後やってみたいことについて意見を出し合った。「着物を着てみんなで街を歩きたい」「着付けを習いたい」という声があり、今回の「ゆるキモノ歩き」へと発展した。

 イベントの告知は「自分にとって手軽な方法だから」とフェイスブックで行う。ネットを活用することは「緊張もするが、会ったことのない人が来てくれるのは魅力。メッセージをくれるような人たちは積極的で、引っ張ってくれる存在」と利点を語る。

 今後は市内でガイド付きの街歩きツアーなども計画中。始まったばかりの活動だが「参加したいと思っている人が自分のタイミングで来られるように」と定期的なイベント開催が目標だ。「自分と同じように、共通の趣味を持つ仲間と出会える場にできたら。いつでも待っていると伝えたい」と笑顔を見せる。

memo 「ゆるキモノ歩き」などのイベント情報は、フェイスブック「KIMONO姫のお茶会in盛岡」で発信する。