まちを紹介するときに「大したことはない」と謙遜したり、「人が歩いていない」「シャッター通りになってしまった」とマイナスの印象を与える言葉を使うことが間々ある。しかし、他人から同じことを言われると、不愉快になる。

 人通りが少なく、閉めた店が多いのも事実だが、記者はそれだけ愛着が強いのだと思うようにしている。

 花巻のまちには新たな動きが生じている。エセナ跡地に花巻中央広場ができた。中華料理店やゲストハウス、花巻駅前にはビール醸造所を併設したパブ・カフェも開業。マルカンビルに焼き芋店、周辺にはタイ古式サロンや災害公営住宅、子育て世帯向け地域優良賃貸住宅が立地した。御田屋町には総合花巻病院が完成し来春の開院を待つ。

 まちに元気を取り戻そうと、建物を大規模に改修するリノベーションによるまちづくりが進み、市民が担い手になったり関心を寄せたりしている。しかし花巻まつりの熱気やマルカンビル大食堂の復活に寄せたエネルギーに比べるとまだまだ物足りない。

 今年は新元号になり、来年は十二支の始まりのねずみ年。歴史ある花巻のまちの再興の歩みを注目してほしい。

(新沼 雅和)