最盛期にあるはずの県内秋サケ漁が深刻な状況だ。県の11月末現在の漁獲速報によると、漁獲量は海と河川を合わせて1090トンで、前年同期のわずか18・7%。序盤の10月末現在(23・4%)からさらに失速した。高い海水温がサケの回帰を妨げているとみられる。今シーズンはふ化放流事業が本格化する前の1978年度(7879トン)を下回り、歴史的不漁に終わる懸念が増している。

 例年の盛漁期は11月下旬から12月上旬。県によると、放流後の春ごろの海水温が高く、稚魚が減耗して回帰率低下に影響。さらに、今季は海水温が下がらず回帰したサケが本県沿岸に近づきづらい状況が続く。サケ研究の第一人者、帰山雅秀・北海道大名誉教授(70)は「長期的に見ると海水温は高くなる傾向にあり、将来的にサケが増える可能性は低いだろう。地球温暖化を止めるほかない」とみる。