21年ぶりの沿岸暮らしがスタートし、新時代令和も始まった。震災復興に向けて、新たなまちづくりが進む。変化の日々と向き合う中で、人々の温かさに触れるとほっとした気持ちになる。

 5月と6月に、陸前高田市広田町で民泊修学旅行の受け入れ家庭を取材した。佐々木幸悦さん(69)がおやじギャグで場を和ませ、都会の中学生と笑い合う。ほほ笑ましい光景の連続だった。

 「交流と感動があり、心はつながっていく」と佐々木さん。たった1泊なのに、涙して別れを惜しむ。これぞ心と心の交流だ。中学生にとっても一生の思い出となったに違いない。

 11月には関東や関西の整体師、理美容師らでつくるボランティア団体のチーム恵比寿を取材した。2011年から仮設団地への訪問を熱心に続け、散髪やマッサージを通じて住民と交流している。

 住宅再建を果たした元住民も会場に駆け付け、同窓会のよう。「毎回、髪の毛を伸ばして待っていてくれるんです」。理容師の一人が笑顔で語ってくれた言葉が印象に残る。

 まちづくりも震災復興も人々の思いを原動力に前に進む。間もなく2020年。こちらも負けずに熱い気持ちで日々の仕事に励みたい。

 (向川原成美)