洋野支局と久慈支局の統合に加え、ティラノサウルス類の化石発見、選挙ラッシュ、台風19号と慌ただしい一年だった。その中で「洋野町新聞」のため大野木工の歴史や特長について取材した。支局に着任してから概要は把握していたが、割れたり欠けたりしても修繕ができるなど、技術の高さに改めて驚かされた。

 大野木工の食器には裏面に職人ごとの焼き印が押されている。商品の品質とアフターケアに責任を持つ誇りが込められているという。これまでどれが誰の印か知らなかったが、職人さんの名前を知ると一目瞭然。三本の木が描かれているのは三本木烈(いさお)さん、音符に滝がかかっているのが滝音嘉幸さん、ネコの手が猫屋敷誠さん、という具合だ。約15人の職人がいるが、誰が作ったのかが分かると作り手によって食器の色合いや木目の流れ方などに個性が見えてきて一層面白くなった。職人の「推し」を決めるもよし、コンプリートを目指すもよし、で集めてみるのも楽しそうだ。

 食器洗浄機にも対応しているなど漆器ほど気を使わないので少しずつ食器を集め、日常的に使っている。ぬくもりあふれるきれいな木目を眺めながら、来年はこの丁寧な手仕事に負けず劣らず一層きめ細かな仕事ができるよう頑張ろう。

(佐藤 遼太)