世代を超えて楽しみ、笑い合える舞台を届けたい-。大槌町で2016年から行われている町民の手作り演劇・おおつちバラエティーショーを事前の稽古から2月の本番まで取材した。

 今年の公演は、地方の小劇団で劇場の建て替え問題を機に世代間の意見衝突が起きるが、それを乗り越え、古い劇場での最終公演に向けて団員が一つになっていくストーリー。脚本力の高さに加え、随所に町の有名人や地名、方言をちりばめ、「涙あり、笑いあり」で町民が親しみを感じられることが魅力だった。

 世代間で見解が異なることはライフスタイルや社会問題などでもよくある。この舞台では小学生から80代まで幅広い世代が共演。それぞれが対等で、素人が集まる演劇づくりの過程では、高校生が年配者に強く意見をぶつけることもあった。年長者も耳を傾け、より良い舞台をみんなで創ろうとしている姿に清新さを感じた。

 変化の激しい時代、風通しの良さは行政、教育、スポーツ、伝統芸能などあらゆる分野で必要だ。

 町民演劇は町外出身者も参加できる多様性もある。実は記者も複数のメンバーから来年2月の舞台に出演するよう誘われた。演技には自信がなく、冷や汗をかいている。さてどうしよう。

(八重畑龍一)