地球温暖化が容赦なく牙をむき、人々の命や大切なものを奪った1年だった。思えば5月から異常な暑さで、夏場は熱中症搬送人数や重症者、死者の有無を毎日消防署に確認していた。

 苛烈を極めたのは10月の台風19号。3人が犠牲になるなど本県沿岸部に甚大な被害をもたらした。記録的豪雨の原因は温暖化によるものといわれている。

 魚影を求め、北海道の納沙布岬沖で命を落とした県人もいた。山田町出身でサンマ棒受け網漁船「第65慶栄丸」(29トン)船長の敬礼(けいれい)寿広さん=当時(52)=だ。9月17日の転覆事故後、叔父の山崎幸男さん(78)=同町織笠=に取材に応じてもらった。「サンマが取れず、いつもの倍以上遠くの海域に向かったようだ」と話す無念の表情が忘れられない。

 これから毎年のように悲しいニュースを書かなければいけないのだろうか。

 スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)のような大したことはできないが、せめてこれだけは言いたい。

 地球温暖化を食い止めることは、身近な人の命、生活、古里を守ることにもつながる。来年から何か一つでも対策を始めませんか。

(工藤光)