犯罪捜査などで証拠写真を記録する改ざん防止機能付きSDカードについて「改ざん可能な製品を使用するのは、裁判に影響が出るのではないか」と、メモリー業界関係者が特命取材班に懸念の声を寄せた。問題視しているのは東芝メモリ(現キオクシア)製のSDカードで、県警は2016年から使用。県警鑑識課は「改ざんはできないと認識しており、変更する意向はない」としている。

 県警が採用しているのは、11年発売の同社製ライトワンスメモリカードで、東北地方など全国の多くの警察が使っている。

 同カードは「改ざん防止機能付き」とされているが、キオクシアは「一つのカードに記録できるのは1度きりで、カード内では書き換えられない。しかし、パソコン上で編集できることは説明しており、運用はユーザー次第だ。警察専用ではなく、証拠性が高い製品ではない」としている。

 メモリー業界関係者によると、パソコンで別のカードにコピーするなどすれば、その過程で写っていない物を加えたり、写真の一部を切り取ったりできる。

 岩手弁護士会の吉江暢洋会長は「捜査に関わる機材などは最大限信頼できるものであるべきだ。改ざんの余地があるならば冤罪(えんざい)のもとになりかねず、国民全体の人権保障の問題にもつながりかねない」と危惧する。