水の音が聞こえる。いつもよりプールが楽しくなった-。聴覚障害で人工内耳を装着する児童が生き生きと発表。盛岡市の桜城小きこえとことばの教室は開設50周年を迎え、節目を祝った

▼本県言語教育の中核校の一つとして、一人一人の課題に応じたきめ細かな指導を実践。親の願いと教師の熱意に支えられ、言葉を通して気持ちを伝え合う力を育んでいる。式典では記念歌「ことば」を披露した

▼「ぼくの言葉とどくかな きみの心にひびくかな」。児童が考えた歌詞に、佐藤智一校長がメロディーをつけた。心をつなぐ対話や聞き合いを。学校全体で取り組む国語・日本語教育は、博報賞にも結びついた

▼主体的・対話的で深い学びの実現へ、創造的な授業づくりが求められる教育現場。思考力、判断力、表現力を磨く上で、聞く力はコミュニケーションの一歩となる。それは、大人にも必要な力なのかもしれない

▼喜びや悩み。子どもたちのさまざまな気持ちを電話で受け止めるチャイルドラインいわては、今を知る連続講座を開催している。寄り添える大人を増やしていく願いだ

▼勇気を出してかけてくる電話も多いだろう。顔が見えないだけに、その声に耳を澄ます。じっくり聞き、共に考えるという。理解して支えてくれる存在があれば、どんなに心強いか。言葉で通わす力は大きい。