第72回岩手日報文化賞・体育賞の贈呈式は3日、盛岡市愛宕下の盛岡グランドホテルで行われ、文化賞4団体、体育賞で3人2団体、同賞・希望1団体の功績をたたえた。受賞者はそれぞれの歩みや周囲の支えに対する感謝を胸に、一層の飛躍と郷土発展への貢献を誓った。

 国立天文台水沢VLBI観測所(奥州市)は史上初のブラックホール撮影に成功した国際協力プロジェクトチームに6人が在籍。日本チーム代表を本間希樹(まれき)所長が務める。同観測所は旧緯度観測所の開所から120年。銀河系の立体地図作りなどに取り組む。

 学校法人岩手医科大学(矢巾町、小川彰理事長)は医師・歯科医師・薬剤師・看護師養成機関、本県唯一の特定機能病院として本県医療の中核を担う。9月に付属病院を移転開院。世界に誇る高度医療を実践できる拠点として新たな挑戦をスタートさせた。

 「かまいし第九」実行委員会(釜石市、川向修一会長)は40年以上、市民手作りでベートーベンの第9交響曲の演奏会を開催している。東日本大震災があった2011年も途切れることなく、地元に根差した音楽文化振興、次世代への継承にも取り組んでいる。

 北上プライウッド(北上市、井上篤博社長)は合板製造に県産材を100%利用し18森林組合、林業事業者35社と連携して調達加工供給する体制を構築。「稼ぐ」林業をけん引し、里山の再生、循環型社会の推進、東日本大震災からの復興にも貢献している。

 体育賞は第74回国民体育大会など全国レベルの各大会の優勝団体・個人が受賞。全国障害者スポーツ大会「希望郷いわて大会」を記念して16年に設けた体育賞・希望を含め、体育賞関係は3人3団体(代理含む)が晴れの席に着いた。

 岩手日報社の東根千万億(あずまね・ちまお)社長は「皆さまの活躍が人々に力を与え、地域に誇りを持って生きる未来へとつながることを祈る」とあいさつ。文化賞受賞者に賞状と正賞の独鈷釜(どっこがま)、体育賞関係の受賞者にクリスタル盾などを手渡した。

 受賞者や関係者ら約60人が出席。水沢VLBI観測所からは本間所長に代わり秦和弘助教が臨んだ。千葉茂樹副知事、県市長会副会長の山本正徳宮古市長らが祝辞を述べ、受賞者代表の5人が喜びを語った。