【仙台支社】国際学会リニアコライダー・ワークショップ(LCWS)は1日、仙台市青葉区の仙台国際センターで全体会議を開き、5日間の日程を終えた。本県の北上山地(北上高地)が世界最有力の建設候補地とされる国際リニアコライダー(ILC)の技術向上などをテーマとした議論を総括。世界の研究者の総意として、日本でのILC建設を国際プロジェクトとして推進する「仙台宣言」を発表した。

 宣言は▽ILC建設の重要性を再確認▽ILCの設計が成熟し、建設準備が整っている▽地域社会からの強い支持▽ILCの成功に向けて力を尽くす-の4項目で「ILCの建設、科学的探求を国際プロジェクトとして推進することを誓う」と明記した。文部科学省への提出を検討する。

 期間中は23の国・地域から研究者ら約430人が参加。最終日はILC関連技術などについて協議した会議の成果を報告した。

 欧米の研究者らは日本政府が米、仏、独とそれぞれ話し合いを進めているディスカッショングループ(協議会)の現状を説明。米国大使館のメリンダ・パベック科学・イノベーション・開発課長は「米国は今後も日本と情報交換を続け、ILC計画に参加する意思だ」と表明した。

 計画を推進する超党派国会議員連盟の塩谷立幹事長(自民党衆院議員)は、さらなるコスト削減の必要性を説いた上で「同志として力を合わせ、実現を目指そう」と呼び掛けた。

 日本政府はILC誘致の可否を検討中。LCWS現地実行委員長の山本均東北大大学院教授は「世界中の研究者がILCに高い期待を寄せており、それを広く発信できた」と強調した。

 国際学会は世界の主要な加速器研究所の所長らで構成する国際将来加速器委員会(ICFA)の実動組織、リニアコライダー・コラボレーション(LCC)が主催。終了後、ICFAのジェフリー・テイラー議長が講演し「ILCの技術的な準備は完了し、東北も歓迎している。われわれは日本政府の誘致判断を待ち望んでいる」と促した。