改正健康増進法の一部施行で行政庁舎や学校などが敷地内禁煙となり約4カ月。特命取材班に「県職員が庁舎周辺で喫煙するようになり、受動喫煙が心配だ」と意見が寄せられた。県は周囲の迷惑にならないよう呼び掛けているが、喫煙が許されている場所での喫煙を禁止はできない。受動喫煙防止を目指す法律がかえって県民の受動喫煙の危険を高めかねない現状を前に、頭を抱えている。

 盛岡市内丸の官庁街。昼時になると、飲食店街やコンビニ前に一人、また一人と愛煙家が集まる。多いときは20人ほどが紫煙を漂わせるが、肩身は狭そうだ。

 県は7月、敷地内の屋外にあった喫煙所を閉鎖。学校、児童福祉施設、病院、診療所、行政機関の庁舎など第1種施設に当たる県立367施設が同様に全面禁煙となった。

 県人事課は「職員が集まって喫煙している」などの苦情が数件あったため、全職員に職務専念義務の徹底や近隣店舗、施設などでの迷惑行為を慎むよう通知。同課の佐藤義房給与人事担当課長は「受動喫煙防止の趣旨を踏まえてもらうよう努める」とするが、解決策を打ち出せずにいる。

 NPO法人岩手禁煙推進ネットワークの小西一樹理事長(盛岡つなぎ温泉病院理事長)は「職員への禁煙指導や、県民全体への禁煙外来費用補助などを進めるべきだ」と訴えるが、脱煙を目指す県職員有志による「卒煙隊」の隊員は、わずか5人にとどまっている。