人手不足を背景に、コンビニ加盟店オーナーの悲痛な声が相次ぐ。経済産業省が発表したアンケート調査では、他店との競合や人件費上昇、サービス多様化などで経営に負担感が増す状況が浮き彫りになった。

 従業員確保に苦労が絶えない。取り扱いサービスは増え「覚えることが多く大変なわりに、時給が低い」などと敬遠されがちともいう。店舗によっては時給を上げても人が集まりにくく、週1日以下しか休めないオーナーが85%に上った。

 同じ商圏に多店舗展開するドミナント戦略や、ドラッグストアなどとの競合で「共食い状態」という店舗も。このほか「廃棄商品は店の負担となるため、発注業務を人に任せることが難しい」「深夜の納品処理が、かなりの労苦」といった悩みも挙がる。

 24時間営業のビジネスモデルで拡大を続けてきたコンビニだが、変革を迫られている。大阪府の店舗が今年2月、独自に時短営業に踏み切ったことで本部との対立が表面化。オーナーの過酷な労働実態に注目が集まり、国を巻き込んだ議論に発展した。

 コンビニ各社は時短営業の実験を開始。最大手のセブン-イレブン・ジャパンは正式に容認し、今月から実施店舗を順次拡大していく。しかし、最終的な判断は店舗に委ねられており、加盟店が本部に支払うロイヤリティーの問題などもあって、どこまで広がるかは不透明な状況だ。

 その利益配分比率の見直しを含め、本部のサポート強化を求める声は多い。セブン-イレブンはロイヤリティーを減額し、年間の本部利益約100億円を加盟店に還元するという。省力化・省人化など各社それぞれの対策を打ち出しながら、コンビニ事業の生き残りをかけた模索が続く。

 利用者の声はどうか。調査では、深夜・早朝時間の営業は「地域性などを踏まえ店舗によっては必要」(41%)、「店舗の判断に委ねるべき」(35%)など。人手不足が認知されるようになって、消費者の「あって当たり前」の意識も変わりつつあるようだ。

 防犯・防災拠点としてコンビニが期待されている側面もある。例えばトイレの無料開放一つをとっても、従業員は備品管理や清掃に気を配っており、そうした有形無形のサービスの価値が見過ごされがちとなっていないだろうか。

 オーナーの多くは営業活動を通じた地域貢献を掲げるが役割が重荷になっているとも聞く。社会的インフラを求めるのなら、店舗を支える持続的な仕組みを構築しなければならない。オーナーと本部との対話とともに、利便性を享受する消費者も、その在り方に無関心ではいられない。