高級ブランドとして知られる奥州市産の「江刺りんご」の主力品種サンふじの初競りが9日、盛岡市羽場の市中央卸売市場で行われた。台風19号による落果被害で年内の出荷数は当初計画より約1割少ない見通しだが、特選28個(1箱10キロ)は過去最高値だった昨年を10万円上回る140万円で競り落とされた。

 サンふじは同日400箱が出荷され、威勢のいい掛け声が響く中、卸売業者らが次々に競り落としていった。3年連続で特選28個を落札した同市羽場の仲卸業ベジフル姫神の中野健一係長(36)は「生産者は台風被害を受けながらもおいしいブランドリンゴを丁寧に作ってくれている。140万円の価値がある」と語った。

 岩手江刺農協によると、江刺りんごは共同選果、共同販売を始めて今年で40周年。奥州市江刺の農家115戸が生産し、豊富な蜜と甘みの強さが特長だ。台風19号による3千万円の落果被害を受け、年内の出荷は当初計画より1万2千箱少ない10万8千箱を見込む。