明治以降の津波の石碑と東日本大震災の教訓を追う本紙連載「碑(いしぶみ)の記憶」を学習材として、復興・防災学習に取り組んでいる山田高(宮学校長、生徒107人)1年生30人は3日、フィールドワークを行い、地域の災害史に理解を深めた。

 生徒は8班に分かれ、山田町の大沢、織笠、船越、田の浜の4地区に残る1896(明治29)年や1933(昭和8)年の三陸大津波の石碑などを訪問。碑文や周辺の被災状況などを見学し、碑の記憶に登場した住民らにインタビューした。

 田の浜地区では、昭和の三陸大津波と60年のチリ地震津波、東日本大震災の3度の津波を経験した中村トキさん(99)が経験を語り「昭和の津波の後、一度は皆で高台に移転したが、いつの間にか低地へ戻ってしまっていた。命を守るための教訓を忘れてはならない」と呼び掛けた。

 生徒たちはNTTドコモ東北支社(芦川隆範支社長)が貸与したタブレット端末のiPadで証言を記録し、熱心に聞き入った。

 針生(はりう)優輝さんは「石碑を残すだけでは教訓は忘れられてしまう。自分たちが語り部となって伝えていきたい」と意識を高めていた。