県は2日、日常生活を送るために医療行為が必要な「医療的ケア児」に関する初の実態調査結果を公表し、県内の医療的ケア児は195人だった。従来は国の研究事業による2016年時点の推計で130人とのデータのみだったが、1・5倍となった。介護者へのアンケートでは、通院時の介護や時間的制約に負担感を訴えており、一時的な受け入れニーズへの対応が不十分である実態が浮かんだ。

 医療的ケア児は気管切開に伴うたん吸引や経管栄養、人工呼吸器など医療的行為が日常的に必要な18歳未満の子ども。調査は県内の医療機関や特別支援学校に対し、18年10月1日現在の状況を郵送で尋ねた。結果は盛岡市内で開いた医療、福祉関係者らによる支援推進会議で示した。

 重度の肢体不自由と知的障害が重複する重症心身障害児(重心児)かつ医療ケアが必要なのは129人、医療ケアのみ必要なのは66人。本県ではこれまで、重心児の調査しかなかった。195人中、医療機関などに入院しているのは16人(8・2%)、在宅98人(50・3%)。

 医療的ケア児の保護者ら194人が回答したアンケートのうち「介護者が主に負担に感じること」(複数回答)は113人(58・2%)が通院時の介護負担、103人(53・1%)が介護のための時間的拘束を挙げた。「利用したいができていないサービス」(同)は、施設への短期入所50人(32・7%)、日中一時支援30人(19・6%)、居宅介護20人(13・1%)など。

 短期入所や居宅介護は、ケア児のきょうだいの学校行事や冠婚葬祭、親の疲労解消のためのニーズが高いものの、県内では受け入れ施設やスタッフ不足から、保護者は十分に利用できないでいる。