働き方改革の一環で、長時間労働の見直しが進む。とはいえ共働きが増え、家事や育児に日々追われる家庭も多いだろう。調理方法や器具・家電など「時短」と聞けば、思わず手が伸びる

▼その時短の波が、子どもらの運動会にも押し寄せている。来賓あいさつや入場行進を取りやめ、競技の一部をカットするなどあの手この手。こうして、お昼前後に終了する小学校が全国的に相次いでいるという

▼時季によっては、熱中症の心配もあるだろう。また、教員の忙しさは知られたところ。負担軽減や授業時間を確保する狙いもあると聞く。昼食の弁当に、さまざまな家庭事情を配慮する理由もあるかもしれない

▼この日ばかりは、保護者の弁当作りに気合が入る。献立を考えて買い物し、朝早くから調理に精を出す。何なら場所取りにも奔走。いざ応援に駆けつける頃には、くたびれ果てている。そんな声もよく耳にする

▼大人の事情が見え隠れする時短化だが、子どもらはどう考えるのだろう。体を動かすのが好きな子、苦手な子。こちらも賛否両論か。それでも頑張りをたたえつつ、おにぎりを頬張るひとときは大切な思い出だ

▼限られた人手と時間に、効率性が求められる。教育現場も無縁ではない。さて、秋の運動会シーズン。主役を励ます弁当を時短で作ったら、がっかりされるだろうか。