プロ4年目は充実のシーズンになった。中日の阿部寿樹(一関一高-明大-ホンダ)は二塁の定位置を獲得し、129試合に出場。打率は2割9分1厘でセ・リーグ10位に食い込んだ。堅実な守備に加え、地道に取り組んできた打撃が開花した。「けがをせず1年間、1軍にいたのはすごくいい経験になった」と手応えをにじませ、来季は「良い状態で試合に出続けたい」とフル出場を目標に掲げた。

 社会人野球を経て26歳でプロ入りした阿部は内野の全ポジションをこなす守備力に定評があった。打撃が課題だったが、今季は130安打、59打点と飛躍を遂げ、打率は3割に迫った。二塁打24、三塁打3、本塁打7、長打率は4割5厘とパンチ力も発揮し、夏場を中心に中軸も担った。

 昨季までと比較して「正直、何も変わっていない。変えてもいない。今までやってきたことがだいぶ遅くなったが、結果という目に見えるものになってくれた」と説明する。

 ひげの風貌から付けられた愛称「マスター」もお気に入り。ドラゴンズのユニホームがなじむ体つきとなり、プロの貫禄も出てきた。

 とはいえ、満足しているわけではない。背番号5は既に来季を見据えている。「もっともっと、という気持ちが強い。年も年(12月で30歳)ですし、終わった時にほっとすればいい。打球の方向や距離など自分のイメージ通りの打撃をしたい」と力を込め、ひたすらバットを振る。