台風にも負けず、晴れの「三鉄婚」-。山田町船越の理学療法士里舘浩哉さん(31)と宮古市山口の看護師鈴木花月(かづき)さん(26)は27日、三陸鉄道リアス線の貸し切り列車内で公開結婚式を挙げた。予定していた2人の地元、宮古-陸中山田駅間が台風19号の影響で不通となる中、区間を変えて当初の日程通りに実現させた。地域や三鉄の関係者らは新郎新婦の門出を祝いながら、災禍から立ち上がる大きな力を得た。

 同市日立浜町の浄土ケ浜パークホテル(松本順社長)が、三陸鉄道(中村一郎社長)と協力して企画。2人はレトロ列車に乗り込み、宮古-田老駅間を往復する車内でケーキ入刀や指輪交換を行った。新郎新婦は記念乗車券を切って回り、住民によるバンド演奏や郷土芸能も披露された。

 浩哉さんは旧JR山田線で高校に通学。東日本大震災で被災して不通となった区間は3月にリアス線として再開し、花月さんの最寄り駅山口団地駅とつながった。

 浩哉さんは「復興の象徴の三鉄のように力強く、途中下車することなく夫婦としての歩みを進めていきたい」、花月さんは「三鉄はまた復活するという強い思いを感じ、私たち夫婦も1本のレールを歩んでいく覚悟ができた」と感謝した。