釜石市の釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムで予定されていたラグビーワールドカップ(W杯)のナミビア-カナダ戦が、台風19号の接近で中止となった影響で、県は23日、バスのキャンセル料などが約1億円に上ると明らかにした。W杯日本大会組織委からの補償はない。新たな負担は生じないものの、試合実施時とほぼ同額の負担を県と同市がW杯釜石開催実行委の予算から拠出する。

 試合は13日午後0時15分開始予定で、開催可否を探っていた大会組織委と国際統括団体ワールドラグビー(WR)が同日朝に中止を発表した。県によると、観客輸送バス約200台のキャンセル料、警備員や誘導員計約360人の人件費、釜石市大町のテットのファンゾーンでのイベント出演料など計約1億円の損失が生じた。観客が事前予約で支払ったバス代などの払い戻し額計約700万円も含まれる。

 大会組織委は、興行中止保険が利き、払い戻すチケット代など損失の一定額が戻ってくる予定。一方、釜石開催実行委は中止を見込んだ保険が高額だったため加入しておらず、県と釜石市が同額支出していた同実行委予算の大会準備運営費約8億7566万円から支払う。

 会場への観客の輸送は開催県、自治体が担うことになっており直前まで輸送態勢を整える必要があった。野田武則釜石市長は「台風による対応、判断であり、やむを得ない」とした。