台風19号で被災した宮古市田老の道の駅たろうの「産直とれたろう」は21日、営業を一部再開した。冠水したレジや冷蔵冷凍設備などは完全に復旧しておらず品数も少ない。それでも生産者は手塩にかけて育てた野菜や果物を販売。地元客らは約1週間ぶりの道の駅での買い物を楽しんだ。

 午前9時の開業と同時に、再開を待ちわびた人たちが入店。一面泥で埋まった店舗内はすっかりきれいになり、五つの生産者が収穫したリンゴやネギ、白菜などが並べられた。

 同施設は床上約1メートルまで浸水。レジが被災し使えないため、22日までは青果を中心に生産者が対面販売する。7台あった魚などを並べる冷蔵冷凍ケースのほとんどが被災したほか、ブレーカーなど電気設備も修理が必要で本格再開には1カ月ほどかかる見通し。

 東日本大震災で甚大な被害を受けた田老地区の復興を担う道の駅を救うため、台風19号後、延べ千人以上が復旧作業に当たった。道の駅たろう連絡協議会会長で、地元のリンゴ農家畠山一伸さん(55)は「生産者が商品を販売する場をいち早く提供したかった。多くの協力、支援のおかげで一部再開にこぎつけることができた」と感謝した。