来年3月卒業予定の大学生らへの採用内定が1日解禁され、県内企業は内定式を行った。人手不足に基づく学生側優位の「売り手市場」の中で採用活動が一段と早まり、本県と大都市圏の間で繰り広げられた本年度の激しい争奪戦はひとまず終息。企業、学生とも双方の成長と地域貢献への思いを強くした。

 東芝メモリ岩手から同日社名が変わり、半導体新工場が完成間近のキオクシア岩手(北上市)。米倉明道社長は同市内のホテルで内定者44人を前に自社や業界の魅力を30分ほど伝え「技術者冥利(みょうり)に尽きる仕事だ。『この領域では負けない』との思いを持って入社してほしい」と呼び掛けた。

 矢巾町広宮沢の薬王堂(西郷辰弘社長)は本社で内定式を行い、内定者126人のうち125人が出席。岩手大教育学部4年の八重樫真由さん(21)=遠野市出身=は「失敗を恐れず何事にも挑戦し、成長したい」と決意を述べた。

 マイナビ(東京)が来春卒業予定の学生に行った調査では、東北に現住所を置く学生の内々定率は4月時点で34・0%と前年同期比で6・6ポイント高く、採用活動の早期化が顕著に。岩手労働局も「企業の採用活動が例年より1~2カ月早まっている」と分析する。