ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会のナミビア-カナダ戦のチケットを、自宅に飾っている。台風19号の影響で、釜石会場で予定されていた試合は中止になったが、チケットは宝物

▼東京在住の友人が2枚プレゼントしてくれた。東日本大震災の支援活動で岩手入りした際に知り合った。出身は岡山県で、昨年の西日本豪雨で被災。互いの復興状況を知らせ合う中、縁がますます深まっている

▼せっかくのチケット。自宅を津波で流され、ようやく再建した大槌町の友人を誘った。「行く行く」と大喜び。だが、強まる台風。当日朝、中止の発表。さぞ落胆しているだろうと思ったら、友人は明るかった

▼「一睡もできなかったけど、いい夢見させてもらったよ。ありがとう」。釜石では結局、1試合で終わった。だが、スポーツが夢を与えてくれることを実感させてくれた。これこそレガシー(遺産)ではないか

▼夢は続く。釜石での試合が中止になった日、日本代表がスコットランドを破り、1次リーグを突破した。準々決勝の相手は、強豪南アフリカ。夢を見続けさせてほしい

▼そして、新たな夢。プロ野球のドラフト会議で、注目の大船渡高の佐々木朗希投手はロッテ、花巻北中出身で青森山田高の堀田賢慎投手は巨人から1位指名を受けた。台風の猛威に苦しむ被災地。夢を、力に。