台風19号による大雨の影響で、宮古市重茂(おもえ)の仲組、追切(おいきり)両地区は、市街地に続く唯一の道が寸断され、買い物や通院が困難な孤立状態が続いている。16日は代替道路の工事が始まり、ヘリの物資輸送や医師らによる診療支援も実施されたが、全戸で続く断水は復旧のめどが立たない。車両が通行できるまでは約2週間かかる見通しで、住民は不安な日々を送っている。

 仲組(18世帯46人)と追切(20世帯65人)は重茂半島北側にある集落で、市街地と両地区を結ぶ市道が大雨で崩落。現在の通行手段は徒歩のみで、市が代替路の確保を急ぐ。

 

 陸上自衛隊や県の防災ヘリが食料や飲料水など物資の輸送を続ける中、住民の一番の心配は復旧が見えない断水。地元消防団の藤田隆弘分団長(56)は「断水が続き風呂に入れない。燃料の備蓄もいつまで持つだろうか」と疲労の色を見せる。

 同日は通院できない住民のため、仲組地区の北地区公民館で、市の川井診療所の内科医や看護師、保健師が無料で診療。診察を受けた会社員小野千明さん(60)は「台風の後、ストレスで体調を崩した。悪化しないよう病院に行きたかったので薬をもらえて一安心だ」と安堵(あんど)した。