東日本大震災で多くの犠牲者を出し、復興へ進んでいた宮古市田老地区の中心部が泥に覆われた。台風19号の大雨で近くの川があふれ、震災後に整備された道の駅たろうや田老野球場などが被災。新たな活気が生まれていたエリアの施設は復旧の見通しが立たない状況だ。肩を落とす事業者や住民は15日、一日も早い再生を目指し、片付けに励んだ。

 道の駅前での作業には出店者や地元小中学生のボランティアら約100人が参加。スコップや高圧洗浄機で泥を洗い流し、商品棚を洗って天日干しした。田老一中1年の大沢莉奈さんは「お祭りやイベントで来ていた場所。力になりたい」と汗を流した。田老野球場でも、本部室などの泥出しが行われた。

 大雨は道の駅近くの荒谷(ありや)の沢川があふれ、中心部に流れ込んだ。道の駅内の産直、トイレと四つの個人店舗などは、高さ約1メートルまで商品や冷蔵庫などが水に漬かり、電気系統が被災。震災遺構たろう観光ホテルを活用した学ぶ防災ガイドの窓口や、各店内は2~3センチの泥に覆われた。