大槌町赤浜沖の大槌湾に浮かぶ蓬莱(ほうらい)島で、今年もハマギクが白く美しい花を咲かせた。11日で東日本大震災から8年7カ月となるが、今なお復興途上にある同町。「逆境に立ち向かう」の花言葉通り、津波をたくましく乗り越え、増え続ける花が住民に癒やしと希望を与えている。

 澄み渡る秋空の下、白いハマギクが浜風に揺れる。島を維持管理する赤浜八幡神社総代会の役員を務める岡本大作さん(70)、阿部義雄さん(69)は10日、「めげず、たくましく咲き続ける。この姿は浜の人たちと同じだ」と静かに風景を眺めた。

 震災津波で地域が大きな被害を受けた赤浜自治会は、住民の心を支える存在として「ハマギクの里にしよう」と2017年に植栽を行った。毎年手入れを重ね、今年も三日月公園など地区内5カ所ほどで見事な花を咲かせた。

 町内では防潮堤や災害公営住宅など復興工事が続き、赤浜地区では今なお仮設住宅で暮らす被災者もいる。植栽当時、自治会事務局長を務めた古舘一義さん(69)は「新たにできていくまちをハマギクが彩り、住民が力をもらう環境を今後もつないでいきたい」と思いを語る。