動物園、水族館の飼育動物の医療環境の充実を目指し、県内の獣医師や動物園、動物保護団体などの有志らが一般社団法人「未来を創るどうぶつ医師団」を立ち上げる。動物園などの飼育動物に関しては、岩手大農学部付属動物病院が本年度、専門の診療科を新設した。だが、一般的には費用などの問題で病院を利用しづらい施設も存在する。個人や企業から支援を募り、診療費補助や医療スタッフ派遣で動物を救おうという全国的にも珍しい試みがスタートする。

 同病院獣医師の福井大祐・同学部共同獣医学科准教授(小動物外科学)が呼び掛け、盛岡市動物公園の辻本恒徳園長、同市のNPO法人もりねこの工藤幸枝理事長、紫波町のオガールの岡崎正信社長らが参加する任意団体を9月に設立。一般社団法人化へ準備を進めている。

 同病院の「動物園水族館動物診療科」が開設され、県内でも飼育動物向けの高度な医療の提供が可能となった。だが、医療に充てる費用が乏しい施設には診療のハードルが高く、比較的大規模な水族館などからの依頼が中心だった。

 団体は独自にスポンサーを募って同診療科の受診費用や人員を援助し、動物が飼育施設にかかわらず充実した医療を受けられる仕組みを整備する。当面は啓発活動を行いながら、企業への協賛依頼やインターネット上のクラウドファンディングで資金を集める。