盛岡市は30日、同市内丸の岩手公園内で来年度予定していた国指定史跡、盛岡城跡としての整備と樹木整理の一部事業を先送りする方針を示した。史跡部分に隣接する同公園芝生広場にアパレル業者らが売店やカフェを整備する市の計画があるが、文化庁が史跡の整備基本計画との整合性を指摘。市は2020年度の補助金交付申請を見送り、調和を図る広場整備の方向性を固めた上で、改めて事業化を目指す。

 同日の盛岡城跡整備委員会(田中哲雄委員長、9人)で示した。市によると、先送りする事業は鶴ケ池・台所整備実施設計と樹木整理。20年度の事業費は約1900万円と見込んでいた。補助金は21年度分以降の実施を目指して再申請する。事業は22年度までには完了させる計画だ。

 芝生広場に整備予定の施設は、民間ノウハウを生かした公募設置管理制度(パークPFI)を活用。アパレル製造・販売ミナ(東京)など3者がカフェ、売店、ギャラリーなどを置く計画で時期は未定。同公園の史跡指定範囲外にある。市は史跡内の同公園多目的広場の老朽化したトイレを芝生広場に移転新築する計画を打ち出している。

 文化庁はこの施設整備と史跡整備の整合性を問題視。9月3日に市と協議し「盛岡城の保存、整備計画の効果に多大な影響が懸念される」などと指導した。