さよなら8%、とうとう10%-。世の中の大半の物やサービスの消費税率は1日、10%に上がった。景気は今なお緩やかな回復基調にあるとされるが、台所の実感にはほど遠い。旧税率最終日となった30日。税率アップ直前のまちにはバス定期を買う人が列を成し、夜の飲食店は「最後のうたげ」を楽しむ人でにぎわった。

 増税により、交通機関の運賃も上がる。盛岡駅東口のバス案内所は30日、8%のうちに定期券を買っておこうという客で混雑し、常時5~10人ほどの列ができた。

 盛岡大1年の関村佳彩(かい)さん(18)=北上市鬼柳町=は、通学に使う定期半年分(約3万円)を買いに訪れた。「電車の定期も買うので、2%の引き上げでも負担は大きい」と嘆いた。

 県交通によると、9月の定期券発行数は25日現在で約1540枚。前年同期に比べ約140枚多い。月末にかけて需要はさらに増え、30日は午後1時までに100枚以上売れるなど最後まで混み合った。

 「午前0時を迎えるまで楽しもう」。居酒屋や深夜営業の飲食店は30日午後11時半ごろ、客に呼び掛けていったん会計した。追加注文分から新税率を適用する店も多く、盛岡市中心部では学生や会社員が増税前夜を楽しみ尽くした。