商売繁盛の神様「えべっさん」の総本社、兵庫県西宮市の西宮神社で10日早朝に行われる参拝一番乗りを競う恒例の神事「開門神事福男選び」で、北上市立花の会社員阿部美由紀さん(36)がスタート地点の門を押さえる役を女性で初めて務める。津波発生時の速やかな避難行動を啓発する釜石市の「韋駄天(いだてん)競走」で2017、18年に女性の部1位の「福女」に輝いたのが縁。現地では東日本大震災の復興支援への感謝を伝えるほか、「昨年は地震や台風など全国で災害が発生したが、皆で支え合えればいい」と「福」の広がりを願う。

 江戸時代ごろに自然発生したとされる福男選びは、約5千人の参加者が10日午前6時の開門とともに参拝一番乗りを目指して230メートル先の本殿まで境内を駆け抜ける。参加者が外でひしめく中、阿部さんは6人ほどの男性と、開門まで内側から門を押さえる。運営団体の開門神事講社によると、女性が門を押さえるのは初めて。

 釜石市の韋駄天競走は福男選びの神事をヒントに14年に創設。西宮神社も協力し、津波で被災した市街地から標高26メートルの仙寿院まで、約290メートルの避難経路を疾走する。