レスリング女子で五輪と世界選手権を合わせて16大会連続世界一に輝き、2012年に国民栄誉賞を受賞した吉田沙保里選手(36)=至学館大職=が8日、現役引退を明らかにした。吉田選手は東日本大震災後、宮古市でレスリング教室を開くなど本県を度々訪れ、復興を支援してきた。洋野町には吉田選手の練習パートナーだった高校教諭もおり、現役引退の報を聞いた関係者はこれまでの活動や出会いに感謝するとともに、労をねぎらった。

 吉田選手は、レスリングの全日本選手権で女子5連覇を果たした宮古市出身の栄(旧姓岩間)怜那さん(宮古商高―中京女大=現至学館大=出)の大学の後輩で、怜那さんを慕っていた。その縁で宮古市などをよく訪れ、震災後はレスリング教室を通じて子どもたちを勇気づけてきた。

 山田町飯岡の県レスリング協会会長の上野三郎さん(72)は「吉田選手は自分が被災地を訪れることで、子どもも大人も元気になることを肌で感じていたと思う」と感謝し、「長い間トップを守り、ご苦労さまと伝えたい」と話す。