「市民歌のように住んでいる人も観光客も安らぎ、楽しめるまちになってほしい」。昨年12月末、宮古市と北海道室蘭市の中学生意見交流会で、宮古の生徒が理想のまちづくりについて思いを発表した。

 市民歌の存在すら知らなかった当時を振り返り、子どもたちに感心するとともに、歌が市民に親しまれていることを実感した。市内では小中学校で教えられ、各種行事でも頻繁に歌われることも関係しているのかもしれない。

 歌詞には浄土ケ浜など宮古を象徴する森、川、海の情景が平易な言葉で表現されている。冒頭の中学生の発言は、1~3番の最後の締めの部分「みんながやすらぐ このまちみやこ」を生かした意見だったと思う。

 歌は旧宮古市、旧田老町、旧新里村の合併に伴い2007年1月に制定された。市によると、翌年4月から正午に防災行政無線で全域に放送され、日々の生活リズムを刻んできた。

 新年を迎え、平成最後の年が始まった。東日本大震災から間もなく8年となり、復興計画は最終盤。中学生が思い描いたような、安らぎのあるまちへ一歩ずつ進みたい。「森・川・海 おだやかに」「森・川・海 すこやかに」。歌詞のように平穏な一年、時代となることを願う。

(菊池拓朗)