平穏な1年に。2019年のスタートに当たり、そう願った。県内の三が日はまずまず平穏だったのではないか。初日の出の美しい眺望やお正月行事が彩る紙面に新年への期待が膨らんだ

▼しかし国内に目を向けると、日本が「災害列島」であることを感じさせる事態が新春早々に起きた。3日、熊本県で震度6弱の地震が発生。自然の猛威と向き合って生きていく覚悟が改めて問われているようだ

▼自然の災害は防ぎきれないが、減災はできる。一方、人間が起こす事故も、努力によって減らすことが可能だ。そのことを証明した快挙と言えるのが、盛岡西署管内で昨年、交通事故の死者がゼロだったことだ

▼1986年の同署発足以降初めて。管内の人口は多く、交通量が多い主要な道路を抱えるが、道路施設の整備や地道な啓発・教育活動が実を結んだという。ドライバーや住民の一層の安全意識向上に期待したい

▼県内全体の死者は59人。73年のピーク以降では最少だった。とはいえ、失われた命の重さや家族の悲しみの深さを思うとき、犠牲者は一人でも出てほしくない。事故は加害者も不幸に陥れることを肝に銘じたい

▼車は現代社会に欠かせない文明の利器。でも、使い方によっては、かけがいのないものを一瞬で奪う凶器となる。事故を防ぐ心掛けを忘れずに、ハンドルを握りたい。