本県沿岸の飲食店で広く提供されている「磯ラーメン」の商標を巡り、関係者が気をもんでいる。東京都の飲食店経営企業が昨秋、特許庁に商標登録を出願。登録が認められれば商品名の使用が難しくなる可能性があるとして、磯ラーメン発祥の地をうたう大槌町が同庁に資料提供するなど対抗策に動く。浜の復興を味わえる人気商品だけに、各地の事業者は審査の行方を注視している。

 特許庁によると、昨年9月、RECREATIONS(リクリエーションズ、東京都渋谷区)が商標登録を出願。県から情報を得た大槌町は昨年11月、「磯ラーメン発祥の地」をうたう販売店舗ガイドや新聞記事などをまとめ、同庁に資料提供した。登録審査には平均で9カ月程度かかる。町は結果通知も求めた。

 町が発祥の店とするのが同町吉里吉里(きりきり)の飲食店きりきり善兵衛。海藻や貝類などの海の幸を盛り付けた磯ラーメンは人気商品だ。経営者の前川隆太郎さん(61)は「驚きだ。審査で認められないという保証がなく、安心できない」と不安を口にする。